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『健康経営』について ~企業の取り組みを「見える化」~

 

 

春の運動会

毎年秋ごろに恒例である運動会や体育祭が、近年春ごろに開催されることが増えてきましたね。開催時期の変化には、天候や、あるいは受験による学業専念、そして熱中症の回避など、さまざまな理由が挙げられます。

筆者は運動会といえば10月のイメージが強い昭和の世代なので、春に開催されるのに少し意外な気がしますが、実はもっと昔の明治や大正時代には、運動会が春と夏の2回開催されていたのだそうです。春が通常の運動会で、秋はもう少し規模の大きな、『大』運動会と銘打たれていました。

その名残として、今でもよく運動会の行事名の頭には、大運動会、と『大』が付いているのだそうです。

ちなみに赤組と白組というのは、源平合戦がルーツだというのはご存じの方もおられるでしょう。源氏が白組、平家が赤組となります。さらにちなみに、この「平家」と「平氏」は異なります。「平氏」とは全国的に数多ある有名な姓の一つであり、「平家」というのはそのなかでも朝廷への権力を持った名門とされていました。武士として有名な平清盛の一族が平家であり、のちに源氏に敗れて都落ちをするのは、この平家となります。したがって、「驕る平家は久しからず」という言葉や、「諸行無常」で有名な「平家物語」は、どちらも『平氏』とはならないわけです。

話が戻りますが、筆者の小学生1年生の末っ子も、御多分に漏れず5月に運動会が開催されまして、新しいお友達と元気に踊っておりました。いつも家では末っ子で甘やかされており、この先大人社会の生存競争で生きていけるかな?というような性格でしたが、運動会の競技に一喜一憂する姿を遠くから見ていて、知らぬところでいろんな成長をするんだなと感慨深く思われました。

 

健康経営の様々なメリット

近年話題になっている「健康経営」が今回のテーマですが、実はアメリカでは古く1960年代から既に経営に「wellness(健康と幸福)」という視点を入れることが始まっており、1980年代には本格化していました。

日本では、長寿命や日本食というものが古くから有りつつも、食の欧米化が進み、糖尿病や生活習慣病が増えたともいわれております。

そんな中、経済産業省が健康経営の普及促進に向けて「健康経営優良法人認定制度」を制度化しました。

背景には、前述の生活習慣病などもありますが、もっと重要な要因として、日本特有の問題である、急速な少子高齢化、それによる働き手の確保があるかと思われます。従業員が健康であれば、出来るだけ長く働くことができます。従業員が健康であることにより、当然活気のある会社へとなり得ます。経営者が常に求める、生産性の向上へと繋がります。

「健康経営優良法人認定制度」では、「健康経営優良法人」と認定される、あるいは健康経営に取り組む企業を対象に、各自治体や金融機関等においてさまざまなインセンティブがあり、経営者にとってはメリットがあるでしょう。加えて、「健康経営優良法人」と認定され、いわばお墨付きをもらう事で、企業が「見える化」され、社会的な評価が得られると、これから社会人となる若者には特に、良い印象を与える事となります。

つまり、従業員の「健康」を保つことが、企業の長期的かつ安定的な成長へ重要なキーになります。

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