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プロの安全意識 ~これから起こり得る事案にも意識の目を光らせる~

現場作業の安全確保

先日お仕事の関係上、深夜の作業で、ある商業施設の看板の取り付け作業の施工立ち会いに行っておりました。筆者は直接関係の無いお仕事でしたが、普段人が多く賑わう商業施設は、深夜ともなれば閑散としており独特の静まり返った雰囲気でした。その中を10名以上の看板業者の方々が作業をされていました。かなり大型の看板という事で、大型トラック数台に載せて運ばれ、道路使用の許可申請や、警備員の配置などなかなか大掛かりな作業でした。限られた時間の中でありながらも、作業は安全を最優先しながら、計画通りの進捗を見せ、予定通りの時刻に完了しました。無事に終わり胸をなでおろしたのですが、その中で、現場作業を監督指揮されておられた方の、ある一言に筆者は非常に感銘を受けました。

子供の目線で危険感知

それは今回作業とは関係の無い、その作業現場近くの壁面に取り付けてあった、一見何の変哲もない鉄製のラックについての一言でした。そのラックはリーフレットを挿入できるようになっており、ラック自体が壁面から数センチ出っ張っており、鉄製ラックの角が直角に露出しておりました。そしてその高さがちょうど子どもの顔あたりの高さに据付けておりました。また設置場所も通路の曲がり角を曲がった直後に付いておりました。筆者もそこを何度も通行した事があったものの、大変恥ずかしながら、その危険性について気付いておりませんでした。大人の視界、視線ではなかなか気付かないのかもしれません。

しかしその監督の方は、看板屋として、今すぐにでも、この危険性について商業施設管理の方に報告した方が良いとおっしゃいました。安全については、今までは何も起こらなかった、という事と、これから起こり得る事案は別として考えるべき、と話されていました。ひとたび子どもの顔と鉄製ラックの角が接触してしまえば、もう遅い、と。筆者を含めその看板業者の方々は、そのラックとは関係の無い事案ではあるものの、筆者の方からすぐに商業施設管理の方にお伝えいたしました。安全や安心に対する意識を再確認できた一幕でした。

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